まほろば

3.5mmオーディオプラグ出力タッチセンサー その1

投稿者:マーチン  2020年4月26日 
カテゴリ:上肢障碍者向け::スイッチとおもちゃ

 「3.5mmオーディオプラグ出力のタッチセンサースイッチが欲しい」というリクエストにお応えして、マイコンを使わないでGROVEセンサーとフォトリレーだけで作る方法を考えてみました。3個のセンサ用ですが数の増減は可能です。電源は、micro USB ケーブルで供給します。


●動画

 タッチセンサーを触っている間、BDアダプタを介したおもちゃの電源をONにします。
 長いGROVEケーブルを購入すれば、センサーの位置を離すことができます。

●回路図


●購入品



●製作手順

(1)基板を21行とA列の左でカットする。15D~6D、10D~11D、15D~16D、5G~6G、10G~11G、15G~16G、1J~1-、2J~2+、7J~7+、8J~8-、12J~12+、13J~13-、17J~17+、18J~18- をスズメッキ線でつなぐ。

(2)330Ωの抵抗をはんだ付けする。

(3)フォトリレー、GROVEコネクタ―をはんだ付けする。フォトリレーは、1番ピン(○印)の位置に注意する。

(4)USBコネクタDIP化キットを組み立てて、基板にはんだ付けする。コネクタ部の強度を増すために、表側からもはんだ付けをしたほうがいい。

(5)LEDをはんだ付けする。例えば、6FにLEDの長い方の足を、8Fに短い方の足を挿す。

(6)ブロックターミナルの足の位置の穴を、配線パターンがはがれないように、表側から四ツ目キリで径を少し大きくして、ブロックターミナルをはんだ付けする。

(7)ケースの3か所を加工する。

(8)オーディオプラグにケーブルをはんだ付けする。。反対側の端は、5mm程度被覆を剥き、予備はんだ(線材にはんだを染み込ませる)をして、線をまとめる。

(9)工作用木材にGROVEコネクタが入るサイズをくり抜いて、両面テープで固定する。

(10)基板にGROVEケーブル、プラグのケーブルを接続する。ケースの内部で結束バンドを留める。

●電源

 USBコネクタを持つ5Vの電源が必要です。計測はしていませんが、最大100mA程度です。3通りの方法で動作確認をしています。
(1)乾電池式モバイルバッテリー
  下図右は、Seria で購入。片山利器製。
  電圧5V、電流 約300mA(電源3.0V時)。
  エネループ使用時 電流 約200mA。
  【ビックカメラ】モバイルバッテリー [乾電池タイプ] でも買えます。
(2)充電用ACアダプタ
  下図左は、古いデジカメ用の充電器。
  電圧5V、電流550mA (これ以上の電流なら使えます)
(3)PCのUSBポート
  USB1.1、2.0規格では電流500mA

 ご注意:モバイルバッテリーの多くは、小電流では充電完了と判断してしまうため(?)に、供給をストップします。このため、今回の目的では使用できません。最初は使えていても、数分経つと切れる場合があります。
 以下のサイトによると、DAISO の500円バッテリーは、小電流でも使えるらしいので、使える可能性はあります(未確認です)。
 100均(ダイソー)の500円モバイルバッテリーがArduino用電源になるかあれこれ試してみた

●応用例

 タッチセンサーで「任天堂スイッチ」を操作したい。「ゲームやろうぜProject」(北海道八雲病院の障碍者がゲームをやるためにした工夫を紹介してくれているサイト)を参考にすると、「Titan One」と「Xbox Adaptive Controller」を使って操作している事例がありました。ここで作ったタッチセンサーは、「Xbox Adaptive Controller」の入力として使えると思います。



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